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走り幅跳び選手はウエイトトレーニングのハイクリーンで記録が劇的に伸びる!

    
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走り幅跳び選手はウエイトトレーニングのハイクリーンで記録が劇的に伸びる!

「走り幅跳びの記録をもっと伸ばしたい!」
そう思っているあなたはウエイトのハイクリーンを真剣に取り組んでいるだろうか?
この種目抜きにして記録向上は望めないので、今一度ポイントを確認してマスターしてみよう!


目次

本日の質問

こんにちは、陸上アカデミアの内川です。

内川

今日は走り幅跳び選手のウエイトトレーニングに関する質問に回答していきます。

走り幅跳びを伸ばすためのウェイトトレーニング教えて下さい!

悩める相談者

今日はこの質問に回答していきます。

結論

【今日の結論】
ハイクリーンは「助走スピード」、「踏み切り強度」を直接向上させるので最も力を入れて取り組むべき種目だ!

→【クリーン以外で取り組むべきウエイト種目一覧はこちら

ではまずハイクリーンとは何なのでしょうか?

ハイクリーンの紹介と行う目的の確認

ハイクリーンとはこういう種目だ!

ハイクリーンとはクリーンというウエイトトレーニングの亜種です。
まず、クリーンはこれです。

 

続いてハイクリーンとはこれです。
後述しますが「ハイクリーン、ハイクリーン」と呼ばれているもののほとんどはこのハングパワークリーンに分類されます。

 

このようにクリーンとは床から一気にバーベルを肩の高さまで引き上げ、その後キャッチする動作
そしてハイクリーン(ハングパワークリーン)とはバーベルを膝高に持った状態から始め、沈み込んでキャッチを行わないクリーンです(キャッチ自体はします)。

この一連の動作を連続して行うことによって短距離走及び走り幅跳びの記録向上に大きく貢献します。

では続いてなぜハイクリーンに取り組むと、走り幅跳びの記録が上がるのかを解説していきたいと思います。

なぜクリーンを行っているのか答えられますか?

ハイクリーン自体は高校大学の陸上部で短距離、跳躍それから投擲の方がメインで実施する種目です。
高校ではウェイトトレーニングをしない学校もあるかと思いますが、大学の陸上部となるとほとんどすべての学校でこのハイクリーンは行うと思います。

もしかするとあなたもすでにハイクリーンを行っているでしょうか?
だとするとこの質問に答えられるはずです。

なんでハイクリーンやってるんですか?

内川

…。

あなた

もしこうなってしまったらそれは言われてからやっているだけなので、少し練習効率が悪いですね。
仮に

ジャンプ力が付くからです!(ドヤッ)

あなた

という回答の場合でも

ではなぜクリーンでジャンプ力が付くのですか?

内川

…。

あなた

となることも少なくありません。

つまり習慣的にやっているだけで、「なぜハイクリーンを行うと良いのか?」をきちんと理解しており、説明できる方は少ないのが現状です。

陸上競技者がウエイトトレーニングを行う理由はパワーリフティングの大会に出るためではありません。
あくまでも陸上競技で自身の記録を伸ばすために行います

なのでこの種目がどういった動きの強化に繋がり、なぜ記録が向上するのか?をきちんと理解していないとただたた筋肉がつくだけになってしまいます。

余談ですがアスリートはこうした「ボディビルディング的視点」をもう少し持つと、より記録の向上が望めるかと思います。

→【陸上選手はもっとボディビル的視点を学ぶと記録がスルスル伸びる

トリプルエクステンションによって瞬間的に爆発的パワーを発揮する

結論から話しします。
走り幅跳び選手がハイクリーンを行った方がいい理由を一言で表すと、

「クリーンはトリプルエクステンションによって瞬間的に爆発的パワーを発揮するためのトレーニングであるから」
です。

よくわからない単語が出てきたかと思いますのでそれぞれ説明していきます。

トリプルエクステンションとは何か

トリプルエクステンションとは足首、膝、股関節の3関節の伸展を伴うトレーニングおよび動作です。
ハイクリーンの他にはデッドリフトスクワットなどが代表的な種目としてあります。

これらの動作の共通点は何ですか?

そう、いずれも高重量を扱えるということです。

デッドリフト及びスクワットは、ほとんどの人が自分の体で出せる最大限の力を発揮できるトレーニングです。
一方アームカールでその重さは使うことは絶対にできません。
その理由は何なのでしょうか?

答えはデッドリフトスクワットはコンパウンド種目、アームカールはアイソレーション種目だからです。
コンパウンド種目とは多関節動作、アイソレーション種目とは単関節動作です。

→【陸上競技の記録を上げるにはコンパウンド、アイソレーションを理解しろ!

動員する筋肉が多いと、それだけ大きな力を発揮できる

筋肉と骨、関節の関係性ですが、まず筋肉は靭帯を通して骨とつながっています
そして骨と骨は関節を通して繋がっています

つまり関節の曲げ伸ばしによって筋肉も曲げ伸ばしされるのです。

すなわちたくさんの関節の曲げ伸ばしするコンパウンド種目(多関節動作)は、結果的にたくさんの筋肉を曲げ伸ばしすることになります。
たくさんの筋肉が曲げ伸ばしされれば、それだけでより大きな力を発揮することができます。

デッドリフトやスクワットは多関節動作なのでより大きな多くの筋肉が動員されより、重いバーベルを上げ下げすることができるわけですね。
一方アームカールをどれだけ頑張ったとしても、上腕二頭筋の力のみでダンベルを上げ下げします。

こうした理由からデッドリフトやスクワットと比較して挙上重量が低いのは自明なのです。

大きなかぶでおじいさん一人では抜けないけれども、おばあさんと娘が加われば抜けますね?
よりたくさんの動力源を用いると大きな力が発揮され、かぶが抜けたことと同じです。

●1人では抜けない
●3人なら抜ける

コンパウンド種目はおじいさん、おばあさん、娘の3人体制なので、より大きな力が発揮できることはおわかりいただけたかと思います。
では下半身の大きな筋肉と言えばなんですか?

そう、臀筋ハムストリングス大腿四頭筋ですね。
それから腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)も重要です。

つまり下半身で大きな力を発揮したい場合はこの4つの筋肉(臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、腓腹筋)を動かすことが必須となるわけです。
この4つの筋肉を動かすためには筋肉がつながっている関節を動かすことが必要という話はしましたね?

ではこの4つがつながっている関節はどこでしょうか?

答えは、足首・膝関節・股関節です。
そしてこの3関節を伸展させることを「トリプルエクステンション」と呼びます。

ボディビルダーとアスリートのトレーニングはそもそも方向性が違う

このように下半身の大きな筋肉を一気鍛えられるトリプルエクステンション種目の中でも、スクワットやデッドリフトはボディビルダーも行いますがクリーンは行いません
その理由を知ることで、あなたは競技力を向上させるためのウエイトトレーニングという視点を手に入れることができます。

ボディビルダーとアスリートのトレーニングの違いはチーティングにあり!

デッドリフト、スクワットは全身で大きな力を発揮するトレーニング種目です。
これらの特徴は反動をあまり使わず、ゆっくりと力を発揮することにあります。
つまり動きがボディビル的です。

一方クリーンは反動を用いてできるだけ重たいものを一瞬で上まで挙げる
この動作が必要となってきますので、アスリート的トレーニングということができます。

つまり同じコンパウンド種目でも反動の有無が異なるのです。
この違いがボディビル的トレーニングとアスリート的トレーニングを開ける最大の差であり極めて重要です。

ちなみに「反動を使う」というのはボディビル業界ではチーティングと言います。
なぜチーティングが大切な差かと言うと、チーティングの有無によって同じトレーニングを行っても目指してる方向が真逆になるからです。

前の動きを次に活かすのが上手い人が良いアスリートだ!

ボディビル的トレーニングは反動を使わず筋肉の収縮のみでより重たいものを挙げることで成立します。
毎repsごとに反動を止め、0⇛100の出力を繰り返します。
この結果何が起きるかというと、筋肉が大きくなります。

一方アスリート的トレーニングはなるべく反動を使って、効率良く次の動きにつなげます
理由は1回出力するごとに止まるスポーツはないからです。
どんなスポーツでも走る限りは連続した動きが求められます。

図解するとそれぞれこうです。

つまりボディビルダーは一回一回の動きをそれぞれきちんと区切ることによって、前の動きで生じたエネルギーを一旦0にします
そして0からまた新たに力を発揮することによって毎回毎回、筋肉に最大負荷をかけることになります。

一方アスリートは一回一回の動きを区切ることなく次に繋げて、なるべくその都度発揮するエネルギーを少なくするようにします。
理由はアスリートの目的は筋肉を大きくすることではなくて、自分の体を前に進めたりより大きな力を発揮して物体を動かすことだからです。
なのでエネルギーロスをなるべく少なくして、効率を高めることがアスリートの目的となるわけですね。

簡単に言うと、効率のよいトレーニングはよいアスリートの証だけれど、それは同時にボディビル的トレーニングとしては最悪ということです。

→【ボディビルダーとアスリートの筋トレはやっていることは同じでも目指している方向が違うという話

ボディビルダーと違いアスリートは瞬発力が必要だからクリーンを取り入れる

こうした視点で見た時に、クリーンというのは一瞬で最大筋力を上げる、つまり筋出力のキャパを上げる練習にもってこいなのです。
これによってダッシュの一歩の力、踏切時の一歩の力。
一瞬で出せる力を向上するということが結果として望めます。

以上の理由よりクリーンは走り幅跳びの記録を決定する2大要素のどちらも向上させると言える根拠です。

こうした理由から日本トップレベルの走り幅跳び選手の練習にもハイクリーンが採用されているのですね。

日本トップレベルの菅井選手がハイクリーンについて話しているインタビュー

クリーンに取り組むために必要な環境

では次にクリーンを取り入れるために必要な環境をご紹介します。

必要環境

オリンピックバー

当然ながらオリンピックバープレートは必要です。

プラットフォーム

次にクリーン種目を行う際に必ず必要になる環境はプラットフォームです。
こういうものですね。

理由はクリーン系種目は失敗した際にバーベルを落とさないといけないので、ジム内の床で行ってはいけません(傷が付きますし、なによりうるさいです)。
やるのであればプラットフォームのような、きちんと投げ落としが可能な場所を確保して行いましょう。
屋外なら地面が凹んでも問題ない場所であればどこで行っても問題ないです。

必要なトレーニンググッズ

リストストラップ

続いて握力が十分あれば問題ありませんが、不安がある場合はリストストラップにて補助を行いましょう。

このときの注意点は必ずレザー製品を買うということです。
天下のゴールドジムですがなぜかリストストラップに関してはなぜかナイロン製です。
めちゃめちゃ滑ってやりにくいので必ず革製品を買いましょう。

●買うならコッチ


●コッチはダメ

ウエイトリフティングベルト

これは高重量を扱う際に腰に巻くことがあるレザーベルトです。
怪我のリスク低減になりますが、一方きちんと腹圧をかけられなくなる恐れもあるので、使用はケースバイケースでよいでしょう。

クリーン初心者が0から初めて完璧に行えるまでを完全解説

では最後に、初心者からでもクリーンをマスターできるように解説していきます。
想定は「走り幅跳びを行っている高校1年生でもわかる」です。

グリップ&スタンス

まずは大切なスタートポジションの解説です。

グリップ(握り方)

グリップはオーバーハンドのサムアラウンドです。
つまり順手で親指を他4本の指とは逆向きで握ります。
手の位置は肩幅よりやや広めで握りましょう。

スタンス

スタンスはこの画像のとおりです。
詳しく説明します。

ポイントは

  • 前から肩>膝>バー>足首
  • 足首、膝、股関節は最大限収縮させる
  • 腹圧を高める
  • 背中は真っ直ぐ(肩甲骨を寄せる)

です。

フェーズごとの解説:クリーンを3つに分解して解説する

動作は以下の三つのフェーズに分解できます。

  1. ファーストプル
  2. セカンドプル
  3. キャッチ

となり、それぞれこのような動きを指します。

ファーストプル 地面から膝まで引き上げる
セカンドプル 膝から肩上まで引き上げる
キャッチ 落下が始まる前に体を収縮させ、落ちてくるバーベルを受け取る
●ファーストプル

●セカンドプル

●キャッチ

ファーストプル

まずファーストプルですが、これはデッドリフトのファーストプルと全く同じ動作です。

→【走り幅跳び選手が必ずデッドリフトをやるべき理由の全て

股関節、膝関節、足首の協調性を取って伸展させ、バーを引き上げます。

ファーストプルの注意点

この時点で3関節のうち1つでも完全に伸び切っていたらそのフォームは誤りです

膝関節、足首が伸展することにより脛が立つので、脛に沿ってバーを持ち上げる(なるべく体の近くを通す)

ここまでできたら次はセカンドプルです。

セカンドプル

セカンドプルではトリプルエクステンションをフルに使ってバーを爆発的に挙げます
3関節の伸び切っていない部分を膝⇛足首&股関節の順で全開放します。
このとき足首はかかとが浮くくらいまで伸ばしましょう。

キャッチ

クリーンではバーベルが最高到達点に達する前にこれまで伸ばしてきた3関節を収縮させてバーの下に潜り込みます
そして丁度膝が90度になる付近でバーが肩に追いつくので、このタイミングで鎖骨の上に乗せ、バーと一緒にしゃがみ込みましょう。
この動作で今まであまり使ってこなかった大腿四頭筋まで刺激を入れることが可能です。

これはダイジェスト版なので、更に詳細な解説と解説動画を見て記録を伸ばしたい方はこちらを御覧ください。

クリーンは多くの亜種が存在する

ここまでで通常のクリーンをマスターする方法をご紹介してきました。
クリーンは効果がシンプル故様々な応用が効きます。

最後にクリーンの様々なバリエーションをご紹介します。

亜種

ハングパワークリーン(ハイクリーン)

陸上界で最も主流なやり方。
一口にハイクリーンと言っても、指導者や所属によってスタートポジションやキャッチの有無が異なる。
(と言うか本人たちも「そうやって教わったからこれがハイクリーン」と思ってやっているのが現状)

パワークリーン

パワークリーンとはクリーンから潜り込んでのキャッチを引いたものです。
ちなみに陸上競技のパフォーマンスという視点で考えるとキャッチは要らないと思います。
その理由はこちらで解説しています。

→【陸上の記録を上げるためにクリーンを行うならキャッチ入らない

ブロッククリーン

ブロックの高さからプルを行うため、ほぼセカンドプルからのスタートです。
ファーストプルで加速度をつけることができないので、より素早いトリプルエクステンションが求められます
全体の筋力はあるけれでも、一瞬で力を入れるのが苦手な方へオススメ

一瞬で力を入れるは別名:力の立ち上がり速度(RFD:Rate of Force Development)といい、爆発的パワーの向上にはRFDを高めることが必要です。

→【瞬間的に高い力を発揮する能力、RFDを鍛えて記録を上げろ!

クリーンプル

パワークリーンは沈み込まないキャッチがありましたが、クリーンプルは手首を返さないのでキャッチという概念がありません
つまり純粋にトリプルエクステンションにて高重量の重りを一瞬であげる力のみを鍛えていることになります。

全身のバランス感覚としてはやはり通常のクリーンでもある程度の重量を扱えるようになる必要だと思います。
しかしクリーンの挙上重量を上げるためにも定期的にクリーンプルにも取り組み、MAXを上げる必要もあるでしょう。

→【膝関節速度から考える走り幅跳び選手が取り組むべきはどのクリーンだ?

ここまでで多くのクリーン系トレーニングをご紹介してきました。
どれも基本的なクリーンができていればすぐにできるはずなので、まずはオーソドックスなクリーンをマスターしましょう。

まとめ

【今日のまとめ】
クリーンで爆発的パワーが鍛えられるので、記録向上のためになぜ取り組むかから考え実行しよう!

 

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