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”タンパク質”と”アミノ酸”について知れば子供のスポーツパフォーマンスが高まる

※2023/10/01にサイト改修を行ったためデザイン等崩れている箇所がありますが、順次修正予定です。

本記事では、タンパク質『第2弾』に関してお話していきます。

第1弾ではタンパク質概論、「タンパク質とはなんだ?」という話と、タンパク質を多く含んでいる食事についてお伝えしていきました。

ということで、第2弾ではタンパク質の内容に入っていきたいと思います。

目次

タンパク質は概念で言うと”レゴブロック”

炭水化物でもお伝えしたんですが、「炭水化物」というものはないです。

炭水化物の一種として「砂糖」とか「グルコース」「白米」「デンプン」というものがあり、それを総称して炭水化物というグループということです。

炭水化物に関してはこちら。

「タンパク質」とは学校のクラスのようなもの

学校で言うと「1年1組」という人はいないです。
1年1組を構成しているA君B君C君DちゃんEちゃん…を合わせて1年1組。

そして1年生は
1年1組、2組、3組、あわせて1年生。
更には、1年生、2年生、3年生、5年生、6年生を合わせて◯◯小学校となります。

それと一緒です。
一番大きな「◯◯小学校」のくくりが炭水化物であり、炭水化物であり、脂質です。

お肉で考えるタンパク質の正体

では実際にタンパク質の正体をお肉で考えてみましょう

お肉を食べると当然ながらそのままの形で吸収されるわけではありません。
炭水化物もそうでした。
お米(でんぷん)もそのまま吸収されませんでした。
でんぷんが口の中に入ると分解されてグルコースになり、吸収されます。
それと一緒でタンパク質も分解されるわけです。

分子模型で見てみるとその大きさに驚く

これが水分子の分子模型(レゴブロックみたいなもの)です。

水の分子模型

白が水素、赤が酸素で、それぞれ重さが白=1、赤=16で計18になります。
水は小さいです。

一方タンパク質の1種はこれです。

タンパク質の1種の分子模型

大きいものだと大きさが100万以上あります。
ということは、100万が一気に吸収はされないので、また分解されます。

このタンパク質が分解した最小単位が何かというと、アミノ酸と呼ばれるやつです。

わかったつもりのアミノ酸の正体

タンパク質の種類は無限だが、人体を構成するのは20種類

なので、〇〇小学校というものを分解していくと、最終的にA君B君C君という個人=「アミノ酸」になるというわけです。

そしてこのアミノ酸、種類は沢山あるんですが、人間の身体をつくる上で使えるアミノ酸は20個しかありません。
厳密に言うとアミノ酸の数に制限はありません。
下図のR部分を好きな分子(HとかNとかの記号)に変えるだけでアミノ酸として成立するからです。

アミノ酸の定義

例えば東京都内の小学生も何万人、何十万人っていると思うんですけど、
その中で〇〇小学校の1年A組の子は20人しかいないよということです。

必須アミノ酸と非必須アミノ酸

その20人なんですけど、半分に分けられます。
これは男子と女子のようなもので、それぞれ
「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」と呼ばれます。

必須は勿論必要なもので、非必須は必ずしも必要ではないものです。

何で身体を作っているのはその20種類なのに、必要なものと必要じゃないものがいるんですか?という話ですが、必要じゃないものはこの必須を身体の中で変形させてつくれます。
変身できるということです。

例えばレゴブロックで、レゴ2は作れませんが、レゴ1レゴ22つで作れますよね?

そんなイメージです。
黄色が必須で青が非必須です。
そして必須には原料がないので、これは必ず摂らなきゃいけないということです。

EAAとBCAA

よく筋トレをしている人や最近では子供向けでもBCAAやEAAというワードを耳にする方もいるかもしれませんが、これらは既に今解説してきた必須アミノ酸のことです。

必須アミノ酸=「Essential Amino Acid」。
これの頭文字をとってEAAです。

つまりEAA=必須アミノ酸=9種類の体内では生成できないアミノ酸です。

  1. イソロイシン
  2. ロイシン
  3. バリン
  4. リジン
  5. メチオニン
  6. フェニルアラニン
  7. トレオニン(スレオニン)
  8. トリプトファン
  9. ヒスチジン

の9です。

また、乳幼児はまだ体内でアルギニンを生産できないので、アルギニンも必須アミノ酸として数えられています。

それからEAAで言うと、結構有名なものにBCAAという似た単語があります。
これは分岐鎖アミノ酸=「Branched Chain Amino Acid」といい、その頭文字でBCAAです。
内訳としてはバリン、ロイシン、イソロイシンの3種類です。

アミノバイタルとかをみると、BCAA何mg配合と書いてありますね。
あれがまさにEAAの中の一種類である、BCAAというものになります。

つまりBCAA自体も必須アミノ酸なので身体の中でつくれないです
なので外から摂取するしかないというわけですね。

ここまでの分類をまとめると下図のようになります。

アミノ酸の区分

それ、全部マーケティングです、賢く使おうアミノ酸

日本のアミノ酸はビックリするほど高い

実は日本でアミノ酸を買うと高いんです。
アミノバイタルってめちゃ高いじゃないですか?

アミノバイタル売値

3600mg配合とバーンって書いてあるのですごいように見えますが、よく考えてみて下さい。

3600mgって何gですか?1000mgで1gなので、正味3.6gしか入ってないんです。
BCAAに5000mgと書いてある商品でも、結局5gです。

何を飲んだってBCAAの構成要素はバリンとロイシンとイソロイシンしかないですし、EAAの構成要素は先程の9つのアミノ酸でそれ以上でも以下でもありません。
なのでアミノバイタルで買おうがBCAAで買おうが変わらないわけです。

ブログに身長を伸ばしたいなら、伸長伸ばしたいサプリを買うなって記事を書いたんですが、それと一緒でマーケティングだということを知らないと高い価格で掴まされてしまうということです。

結局欲しいものはアミノ酸なので、必須アミノ酸が欲しいのであればEAAでいいですし、BCAAがほしいならBCAA自体をもっと安く買えばよいです。

実際にBCAAを見てみると

実際にうちにあるBCAAやEAAを撮影して貼ろうと思ったのですが、僕自身プロテインをメインに飲んでおりBCAAやEAAをほとんど飲んでいないので固まっていました。笑

ということもあり、さらさらの画像をネットから拾ってきたので貼っておきます。

BCAA

https://planmen.info/xtend/

これ自体がBCAAで、中どうなっているかっていうとただの粉です。

BCAA自体の紹介記事はこちらで書いていますので、ご参考にしてください。

[kanren url=”https://rikujou-ac.com/sportscience-003/”]

何でBCAAを摂らなきゃいけないかというと、専門的な現役アスリート向けの話になるんですけども、2時間、3時間練習しますよね?

そのときにエネルギーを身体の中にしまっておける量って1時間動ける分くらいなのです。

ということは1時間を過ぎた後(アップが終わって動き出して少ししたくらい)、実際の練習を開始する時点でエネルギーってほぼないことになります。
ではどうやって身体を動かしているかというと、蓄えてある脂肪や筋肉を分解しながら身体を動かしています。

なので練習が長くなるにしたがって途中で栄養補給しない限り、筋肉(と脂肪)が分解されます、エネルギーとして利用されます。
(これをトレーニング用語でカタボリックと言います)

[kanren url=”https://rikujou-ac.com/sportscience-002/”]

カタボリック=異化=分解

化学的に分解されてしまうことを「異化」と言います。

「異なる」に化合物の「化」で「異化」、英語で「Catabolism」、カタボリックといいます。
で、実際に
ボディビルダー等の少しでも筋肉を減らしたくない人がカタボらないために、運動中何をするかというと、BCAAやEAAを摂っています。

理由は身体の構成要素、筋肉の構成要素はタンパク質ですし、タンパク質って100万個くらい集まったものです。
それをタンパク質のまま摂取すると分解する時間がかかると、運動中分解に使っている血液がないということで、既に最小単位になったアミノ酸を摂るということです。

なので身体の中でつくれない必須アミノ酸のうちのBCAAを摂ったり、必須アミノ酸9種類自体のEAAを摂ったりするということです。

ハードな運動している方は積極的にアミノ酸を練習中に摂取していくことが、試合中や練習のパフォーマンスをあげることにつながるということですね。

これが原理的な話で、実際にアスリートレベルではなく一般レベルでは、単純にタンパク質リッチの状態であれば大丈夫だと思います。というのも、血中アミノ酸濃度(血の中にどれほどのアミノ酸が流れているか)が高ければ、分解したそばからアミノ酸を補給していけるので、過度に筋肉が分解されることは無いです。

従って、アミノ酸を積極的に摂取するよりは、まずはタンパク質をしっかり摂取するほうが優先順位としては高いです。
それでもアミノバイタル等を摂取したいという方に対しては、普通に高いのでEAAやBCAA単体で買ったほうが良いのではないかというお話でした。

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