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走り幅跳びの記録に最も大切な要素は助走スピードということに納得できない君へ。

「走り幅跳びの記録を伸ばすために一番必要なことはなんですか?」と聞かれたら間違いなく「助走のスピード」と答えるだろう。
今日はなぜそうなるのかを論理的に解説します。


目次

本日の質問

[lnvoicel icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2022/02/1619686b60aae99c4d85e70b455c8eca.jpg” name=”内川”]こんにちは、陸上アカデミアの内川です。[/lnvoicel]

今日は走り幅跳びに関する質問に回答していきます。

[lnvoicer icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2019/01/c4fc4680e68b3b317ed2c664c8955517.png” name=”悩める相談者”]中学2年の男子です。
走り幅跳びをメインにやっています。
ベストは5m82、100mは12秒58です。

100mのタイムを来年春までに11秒台(できれば11.5以内)まで上げて、走り幅跳びでは全中に出場したいと本気で思ってます。

しかし僕はとても痩せ型の体型で170センチで体重は50キロほどしかなく、筋肉量も同年代の子に比べて少ないです。

小学校の頃はこんな体型でも県15位くらいには入れていましたが、中学生になってからはこのままの身体では勝負できなくなってきたのを自分でも感じてます。

体重や筋肉量を平均的にまで増やせれば、100mの目標タイムに到達することは可能でしょうか?
幅跳びに関してはフォームはきれいとコーチからも言われているので、あとはスピードとパワーだけだと思っています。

[/lnvoicer]今日はこの質問に回答していきます。

まとめると[aside type=”sky”]

  • 中2男子
  • 100mが12″58
  • 走幅跳が5m82
  • 100mを11″5まで上げて全中に出場したい

[/aside]

ですね。
ではここから回答していきます。

結論

[aside type=”orange”]【今日の結論】
記録の上限を決めるのは助走速度なので、何が何でも足を速くすることが大切[/aside]

初めに[lnvoicel icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2022/02/1619686b60aae99c4d85e70b455c8eca.jpg” name=”内川”]走り幅跳びで最も大切なのはスプリント能力ですよ[/lnvoicel]という話をします。

走り幅跳びで最も大切なのは助走スピードですよ

走り幅跳びで最も大切な要素は[keikou]踏み切りでも空中動作でも着地でもなく、助走のスピード[/keikou]です。
理由はテイクオフした瞬間、最大到達地点が決まるからです。
あとの動作はここからいかにロスなく記録を伸ばせるかの作業となります。

→【足を速くする覚悟がないと走り幅跳びで活躍するのは難しい

ところで走り幅跳びの記録の理論値と実際の記録には開きがあることはご存知でしょうか?
まずはそのギャップが生まれる理由について解説します。

走り幅跳びの理論値と実測値に開きがある理由は人間だから

走り幅跳びの最大理論値と実記録の差は簡単なモデルで計算することができます。
それは[keikou]「記録=助走スピード✕踏切効率-着地ロス」[/keikou]という式です。

イメージ化するとこうなります。

これらの式が何を表しているかと言うと、

[aside type=”sky”]助走スピードからそのまま最高の角度で踏み切り、着地ロスなしで着地をした場合に記録は最大化するが、人間の踏み切り・着地なのでロスが生じ、最大値からその値を差し引いた数値が記録になる[/aside]

ということです。

つまり[keikou]踏切それから空中動作、着地をどれだけ頑張っても、それらの動作はロスを埋める作業なので記録の最大値は上がらない[/keikou]ということです。

踏み切りとは前向きの力を上方向の力に変換する動作(数学的に言うとx軸方向のみだった力へy軸方向への力も加えること)です。
この変換率は%で表せます(つまり掛け算です)し、その値が100%を上回ることはありません
踏み切りで多少なりともブレーキをかける以上、踏み切りをしたからx軸方向の力が強くなるなんてことはありえません。
つまり踏み切りによって最大距離が上がることはありえないのです。

[topic color=”pink” title=”ここまでのまとめ”]

  • 記録の最大値は助走速度のみによって決まる
  • 実際の記録は踏み切り、着地でのロスを差し引いた記録になる
  • 踏み切り、着地で記録が伸びることはない

[/topic]

ケーキを分ける例で考える

もっとわかりやすい例を挙げます。

[topic color=”blue” title=”ケーキを3人で分ける場合”] ケーキをA君、B君、C君の3人で分けます。
分け方はまずはじめにケーキの2割をA君がもらいます。
次に1辺が10cmの正方形をB君がもらいます。
残りをC君が食べるとします。

C君の取り分を最大にするにはどこの数値をいじればいいですか? [/topic]

Ans:最初のケーキの大きさ

ですよね?

つまり[keikou]「✕」や「-」をする前の、元の大きさを大きくすることが最後の値を最大化することに繋がる[/keikou]のです。
それが走り幅跳びでは助走スピードだったというだけですね。

→【空中動作をどれだけ頑張っても飛距離は伸びませんよ?

人間と鉄球どちらがより遠くへ跳べるかの思考実験

ここでひとつの思考実験をしてみましょう。

思考実験の条件

[keikou]世界最高の走り幅跳び選手(M・パウエル)と同じ重さの鉄球を、パウエルの最大助走スピードと同じスピード・理想の角度で弾く装置[/keikou]があるとします。

このときどちらがより遠くへ跳べるでしょうか?

ちなみに各種条件はこちらです。

条件)

  • 風なし
  • 質量は等しい
  • 踏切時速度は等しい
  • 鉄球の踏切時角度は 最大投射角とする

実験内容は以上です。

さあ、あなたの答えは?

思考実験の回答:答えはもちろん鉄球

答えはもちろん鉄球です。

それはなんとなく流れでわかったかと思いますが、では「なぜ鉄球のほうが跳べる」のでしょうか?
理由は「人間にはロスがあり、鉄球にはロスがないから」です。
(ちなみにここまでひらすら同じ話をしています。)

人間には大きく分けて3つのロスがあります。

  • 踏切で助走のエネルギーを全て跳躍エネルギーに変えられないという踏み切り効率
  • 踏み切りで生じた前回転を打ち消さなくては最適な姿勢で着地に入れない
  • 脚を投げ出さなくてはいけないので着地位置は手前になってしまう

つまり人間の記録からは

  • 踏み切りでのエネルギーロス
  • 空中での体勢保持ロス
  • 着地ロス

の3つのロスが引かれていることになります。

一方鉄球は最適に放り出されるだけですし、着地時に頭や脚といった概念がないためどこから着いても怪我はしません
つまり着地ロスは存在しません(というか着地ロスという概念がありません)。

なので鉄球の記録が理論上の最大跳躍距離となります。
つまり[keikou]パウエルと同じ質量、速度・最高の踏み切り角度で投射された鉄球が跳んだ距離が、パウエル自身が跳躍できる最大距離[/keikou]です。
同じ条件でこの記録を上回ることは地上では不可能です。

ただしこの1つの要素をいじるだけで鉄球に勝つことができます。

助走の最大スピードを上げることによって人間も鉄球に勝つことができる

唯一の回答は「踏み切り時の速度を上げること」つまり「助走の最高速度を上げること」です。

踏み切り効率と着地ロスを合わせた分を上回る助走速度(緑の円)であれば、理論上飛距離を鉄球より伸ばすことができます
しかしながら鉄球もこの新しい速度に合わせると、やはり鉄球の飛距離が勝ってしまうというジレンマ(最も大きい円は、一番左の緑)があるので、人間のみ速度を上げることが重要です。

とはいえ、今回の記事で[keikou]「走り幅跳びの記録の上限は助走スピードのみによって決まる」[/keikou]ということはわかっていただけたかと思います。

もっと記録を伸ばしたい!

そう思ったときに必ず助走スピードを上げなくてはいけないので、[keikou]跳躍練習よりもスプリント練習、ウエイトトレーニングに力を入れましょう![/keikou]

[topic color=”green” title=”助走スピードを上げるための記事一覧”]

参照:【保存版】走り幅跳び選手のための筋トレメニュー全集~より高く遠くへと跳ぶために~

参照:走り幅跳びをやっていて足が遅いときは、助走スピードを上げないと後悔することに…

参照:

[/topic]

 

まとめ

[aside type=”orange”]【今日のまとめ】
跳躍距離は踏み切った瞬間に決まるので、踏み切り時の速度を上げるために助走スピードを絶対向上させよう![/aside]

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この記事を書いた人

陸上アカデミア代表。
中学時代に陸上競技と出逢い、以降大学まで10年間陸上競技に打ち込む。青山学院大学時代には走り幅跳びで全国7位&大学記録更新を達成。自身が大学時代にバイトをしていた陸上未経験者が教えるかけっこ教室や周りのただ走らせるだけの「指導をしないかけっこ教室」に嫌気が差し徹底的にコーチングやスポーツ科学を学び、その集大成として東京都世田谷区で『確実に成果が出るかけっこ教室』を主宰している。

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