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「腕振りがなかなか直りません」は本当は直っている途中なのかもしれない

※2023/10/01にサイト改修を行ったためデザイン等崩れている箇所がありますが、順次修正予定です。

子供と走りの練習をしていたり、かけっこ教室での練習を見ていて「なかなか直らない…」とショックを受けることもあるかもしれない。
だがここで一度立ち止まって考えていただきたい、本当に進歩していないのか?
実は子供は成長しているのかもしれない。
今回は走りの練習の進捗確認方法について解説していこう。

目次

本日の質問

[lnvoicel icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2020/10/IMG_20201022_094603-scaled.jpg” name=”内川”]

こんにちは、陸上アカデミアの内川です。

今日は「腕振りがなかなか直らない」ということについてお話していきたいと思います。

[/lnvoicel]

[lnvoicer icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2019/01/c4fc4680e68b3b317ed2c664c8955517.png” name=”悩める相談者”]

先日よりオンライン講座に入会しお世話になっています。
今、2週目が終わった所で腕振りを徹底的に取り組んでいるのですが、2週間で腕振り(脇が開く、腕が大きく振れない)がなかなか改善されず、腕振りだけではできるが走ってみるとやはり元通りになります。
私自身伝え方や取り組み方を動画を見ながらやっていますが、このまま地道に続けていけばよいのか、取り組み方に不安があります。
具体的には

①子供に正しい腕振りの動画を見せる
②一緒にやってみる
③実際、走る前に、気をつけるポイントを訪ねて言ってもらう
④走る

でやっています。
この③→④の過程で実際走ると、後半には腕振りが開き、小さくなります。

3週目に入り新たな動画が配信されるところで、未だ未達成の段階で新たな動画を見せても中途半端になってしまうのではないかと思ってしまいます。

[/lnvoicer]

今日はこの質問に回答していきます。

まとめると

[aside type=”sky”]

  • 陸上アカデミアオンラインからの質問
  • 腕振り改善中
  • 2週間で改善が見られないが、このまま腕振りは継続してよいのか

[/aside]

ですね。 ではここから回答していきます。

結論

定着していないのではなく体力的に持続ができていないだけなので、「継続できる距離を増やす」という目標設定に変更する

本当に定着していないのか?

こうした問題を解決する際に僕が心がけていることは「観測されている状況は正しいのか?」ということです。
もっと言ってしまうと、[lnvoicel icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2020/10/IMG_20201022_094603-scaled.jpg” name=”内川”]それ本当?[/lnvoicel]ってことです。

情報の整理

今回の例でいうと、僕に伝えられている事象は以下のとおりです。

  • 2週目終了
  • 腕振りを徹底的に取り組んでいる
  • 2週間で腕振り(脇が開く、腕が大きく振れない)が、なかなか改善されない
  • 腕振りだけではできる
  • 走ってみると元通り
  • ③気をつけるポイントを話す→④走るで行っている
  • 実際走ると後半には腕振りが開き小さくなる

です。

ではこれらが全て正しいのでしょうか?
それぞれ状況を整理してみましょう。

下の表で

  • ◎:事実
  • ◯:恐らく事実(取り組み部分なので)
  • △:怪しい部分
2週目終了
腕振りを徹底的に取り組んでいる
2週間で腕振り(脇が開く、腕が大きく振れない)が、なかなか改善されない
腕振りだけではできる
走ってみると元通り
③気をつけるポイントを話す→④走るで行っている
実際走ると後半には腕振りが開き小さくなる

となります。

それぞれ解説します。

「事実」と「恐らく事実」の解説

先に◎と◯を取り上げます。

1.2週目終了:◎

これは僕も確認しているのであっています。カリキュラムのなかで今2週目ということです。

2.腕振りを徹底的に取り組んでいる:◯

これもお届けしているカリキュラムが腕振りなので、それに取り組んでいただいているので問題ないですが、その取り組みレベルがわからないので、取り組んでいるという事実に対して◯です。

4.腕振りだけではできる:◯

これは恐らくその場で腕振りだけ行っているときは問題ないということだと思います。
正しい腕振り動画があり、その場でそれだけを真似すればよいので、これも恐らくできていると思います。

6.気をつけるポイントを話す→④走るで行っている:◯

これも自宅レッスンの取り組み方を僕がご紹介していてその通りに行っていただいているので、問題ないと思います。

7.実際走ると後半には腕振りが開き小さくなる:◯

これも観測した結果、後半の腕振りが元に戻っているというのであれば正しいはずです。

これらがいずれも「事実」「内川が伝えたこと」「観測された事実」です。
では怪しい部分の解説です。

怪しい部分の解説

内川が質問文を見た時に思ったことは[lnvoicel icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2020/10/IMG_20201022_094603-scaled.jpg” name=”内川”]事実と先入観が混じっている[/lnvoicel]です。

1,2,4,6,7は事実です。
ですが3,5は解釈の問題です。

それぞれ見てみましょう。

3.2週間で腕振り(脇が開く、腕が大きく振れない)が、なかなか改善されない:△

7.では後半腕振りが開き、小さくなるとなっているので、改善されていないわけではありません。
事実は「前半は良くなっているけど後半になるにつれて戻ってしまう」です。

それと同じ主旨で

5.走ってみると元通り:△

これはこの文だけだと少し判断しづらいですが元の文脈では「腕振りだけではできるが、走ってみるとやはり元通り」なので、「立ったままの腕振りはできるが走ると元通り」です。

スポーツ動作の改善の認識の違い

ここまでの分析で内川が感じ取った要素と事実をまとめると以下のようになります。

内川的に見た2週間の成果

【2週間の腕振りトレで改善できた部分】
・立ったまま
・前半(30m程度?)

【残りの課題】
・後半の腕振りの継続

ということです。

図解するとこうです。

内川が認識している現状の進捗

立ったまま~前半(30m程度?)は改善できているが、後半になるとまだ戻ってしまうので改善が必要です。
なんですが、通常は以下のような捉え方になってしまいます。

お母さんが認識しているはずの改善イメージ

お母さんが認識している改善

つまり、できているor できていないのオール・オア・ナッシングになってしまいます。
なので、後半できていない→改善ができていないという結論になってしまうということです。

とはいえ普通に考えたらそうなってしまうので、そのための「コーチ」なわけですね。

目標設定の方向性を変更すると、意外とすんなり行く

この場合、目標設定の方向性を変えるべきです。

今は恐らく、「腕振りを完全改善する」という本人(子供)とお母さんの認識だと思いますが、それを「できる区間を伸ばす」という方向性へ調整します。

ON/OFF 型のスイッチから、ボリューム調整のスイッチに変更するイメージです。

スイッチ型から調整型へ変更

この意識を持つと、[lnvoicer icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2018/10/1135780.png” name=”保護者”]まだできない…[/lnvoicer]ではなく[lnvoicer icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2018/10/1135735.png” name=”保護者”]ちょっとずつできるようになってきた![/lnvoicer]というポジティブなフィードバックが返せるようになります。

この視点は腕振りだけではなく、バウンディングやその他走りを修正しているときにも使えるので、頭の端っこに入れてみてほしいなと思います。

では最後に、僕が実際に返信した文をお届けします。

内川の返信まとめ

問題はここですね。

まず、
>>このまま地道に続けていけ
>>取り組み方に不安がありま
に関してなのですが、実際にレッスンをしていても腕振りは修正にかなり時間がかかる部分になります。
というのが、癖がモロに出る部分だからです。
なのでここに関しては少し長い目で見ていただく必要があるかなと思いますが、「長い目が必要なんで!」で放置も無責任なので少し補足をさせていただこうと思います。

現在の
>>③→④の過程で、実際走る
>>後半には腕振りが開き、小
この④の部分を少し分割したいなと。

④ー①:その場で腕振り
④ー②:その腕振りのまま歩く
④ー③:その腕振りのままジョギング
④ー④:その腕振りのままダッシュ

に分解し、どこから乱れるのかを本人と確認するのが良いかなと思います。
その際に「今どこらへんから乱れてたかな?」というのを事前に聞いてあげると主観と客観が一致してより良いかなと思います。

あと、「今の段階でなかなか定着しない」ということですが、「後半には腕振りが開き」という記述を見る限り、最初の20mくらいはできているのかなと思います。
とすると、「定着できていない」ではなく「継続できない」というのが現状として正しいかなと。
とすると、原因として
①:途中で忘れてしまう
②:体力(筋力含む)的に継続できない
のどちらかだと思います。
とすると、①に関しては何度も意識を繰り返すことによって、そのうち無意識でできるようになります(自転車に乗る例と同じで、頻度✕回数で定着します)。
②に関しても量をこなすことにより、今まで体力的に20mしか腕を振れなかったものが、25m30mと増えていくようになります。

走りはZOOM以来見ていないですが、今の状況を聞いてみると「忘れている」というのはあまり考えられないので、どちらかというと「疲れて腕が振れない(いつもの楽な振り方になっている)」というような気がしています。
そう考えると2週間(もちろん毎日練習をしているわけではないと思いますので)で今までしっかり振っていなかった腕(つまりできているmは0m)が50m、100mといった距離の腕振り継続ができる筋力、持久力がつくかと言われると難しいように感じます。

なので意識を継続、で今できている距離から、継続できる距離を増やしていくという方向性の目標設定が良いのではないかと思います。

>>3週目に入り、新たな動画が配信されると
>>未だ未達成の段階で新たな動画を見せて
これに関しては3週目は全く別の「地面を押す」という概念の話なので問題ないです。
また以降についても、腕振りはどのみち走る上で必ず並行して行わなくてはならないことなので、同時進行で問題ないです。

腕振りに悩みがある方は、最初の方ですぐに変わらず焦る場合が多いのですが、1,2ヶ月して、「ある時期越えたら腕について悩まなくなったので、杞憂でした」という旨のコメントが多いので、僕の経験からしてもそこまでまだ焦らなくて大丈夫かと思います。

まとめ

走りの改善はON/OFF 型ではなく、ボリューム調整型で徐々にできる区間を伸ばしていこう!

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