走り幅跳びで上に高く跳べない理由は脚力不足か着地を意識しすぎているせいだ
※2023/10/01にサイト改修を行ったためデザイン等崩れている箇所がありますが、順次修正予定です。
走り幅跳びをやっているけど高く跳べない!と悩んでいるなら、走り幅跳びの「跳び」の部分が抜けている可能性がある。
踏み切りで高く跳べない人がきちんと記録を伸ばす方法を完全解説したので参考にしてほしい。
目次
本日の質問
今日は走り幅跳びに関する質問に回答していきます。
[lnvoicer icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2019/01/c4fc4680e68b3b317ed2c664c8955517.png” name=”悩める相談者”]【走り幅跳びで上に高く跳ぶ練習方法を教えてください。】
私は、高校2年女子です。走り幅跳びを続けて5年目です。
私は2年3カ月走り幅跳びの記録が伸び悩んで困ってます。
顧問によると、原因は踏切からの空中姿勢が低いためだと言います。
これを改善するためには、上に高く跳ぶことが重要だと言われ実践してみましたが、いまいち上に高く跳ぶことがうまくできません。
私はこの冬の練習で上に高く跳ぶ練習をたくさんして、来年の春に良い記録を出して県大会に行きたいです。
なので、上に高く跳ぶための練習方法、アドバイスをお願いします。
目標記録は5Mです。自己ベストは458cmです。
今日はこの質問に回答していきます。
まとめると
- 高校二年生女子
- 走り幅跳びのベストは4m58
- 目標は5m
- 来春県大会に出場したい
ですね。
ではここから回答していきます。
結論
【今日の結論】
高く跳べない理由は「脚力がない」か「着地を意識して伸び上がれない」のどちらかなので、短助走から踏み切れる距離を伸ばしつつ、筋力を上げよう!
ではまず、今回の根本的問題である「なぜ高く跳ばなければならないのか?」について解説しますね?
高く跳ぶ理由は理想の踏み切り角度は20度前後だから
なぜ走り幅跳びで高く跳ばなければならないのか?
まず、はっきりさせておかなければならないのは、走り幅跳びで高く跳ぶ必要があるのかないのか?です。
今一度、走り幅跳びの記録がどのようにして決まるのかを考えてみましょう。
走り幅跳びとは以下の要素で記録が決定します。
- 助走のスピード
- 踏切の上手さ
- 着地の上手さ
そしてこの図にもあるように、下に行くに従って記録への影響が少なくなってきます。
つまり助走スピードが最も記録に影響を与え、着地の上手さは最も記録に影響を与えないということです。
また踏切というのはとても大切な要素です。
これは真ん中にありますが、どちらかというと上寄りの真ん中です。
踏み切りをして体が空中に放り出された瞬間に最も跳べる距離というのは決まってしまうからですね。
(これ知らない方結構多いんですが、空中でいくら頑張っても記録は伸びません。マイナスを減らすことは出来ます。)
空中動作及び着地で補正できるのは、最大着地点からどれだけロスがなく着地ができるかという点のみです。
つまり飛び出す角度とスピードによって最大着地点が決定するので、踏み切りは非常に重要なファクターであるということですね。
では何度で跳べば良いのでしょうか?
何度で飛び出すのが良いのか?
走り幅跳びの最も効率の良い角度というのはおおよそ20度前後と言われています。
このときの角度が高すぎると上に跳んでしまい前方への飛距離が伸びませんし、低すぎると充分な滞空時間を得ることが出来ません。
これを解決する角度が20度前後です(前後となっているのは、体重や助走速度、風向き等によって変わってくるからです)。
ただ自分の全力に近い速度での踏み切りなので、体感としては45度程度の角度でテイクオフするイメージがよいでしょう。
では20度前後で跳べば良いとわかっているけど、なぜ跳べないのでしょうか?
高く跳べない理由は「踏み切ってないから」
高く跳べない理由の解説
理由は簡単で「踏み切っていないから」です。
[lnvoicer icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2019/01/c4fc4680e68b3b317ed2c664c8955517.png” name=”悩める相談者”]いや、私は踏み切っている!
という反論が聞こえてきそうですね。笑
ですが先程の実際は20度付近でも体感は45度で跳ぶの例からもわかるように、主観と客観は異なります。
自分の全速力を上手く20度上向きの力に変えるには、かなり踏み込んで踏み切らなくてはいけません。
いわばきちんとジャンプしなければならないということです。
例えばこれは内川のハイスキップサンプル動画ですが、スキップ程度の速度を上向きの力に変えるためにも以下の点に気をつけて取り組んでいます。
- ある程度の沈み込み
- リードレッグの振り上げ
- 伸び上がり
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走り幅跳びの試技においてはこのスキップとは比較にならないほどの速度が出るので、こうしたハイスキップよりもさらに「きちんとジャンプの姿勢を取ること」が必要なのはおわかりでしょう。
大抵の高く跳べない選手は、踏切時にちょっと跳んでいるだけです。
もっと言うと走りの延長線上で踏み切っているだけということです。
そうではなく、きちんとジャンプしましょう。
果たしてあなたはきちんと踏み切れているか?
ここまででなぜ高く跳べないかの理由は説明してきました。
この「きちんとジャンプできていない現象」は特に小学生に多いです。
小学生の走り幅跳びを見ていて思うことは、みんな浮いていないな~ということです。
つまり自分のカラダを浮かすだけの脚力が不足していることが根本的な原因です。
ということなので、走り幅跳びで高く跳べないと悩んでいるあなたはきちんと脚力が足りているのかを確認しましょう。
脚力が足りているかの確認方法
やり方は極めてシンプルです。
[topic color=”blue” title=”脚力の確認方法”]まずは短助走で踏み切ってみましょう。
このとき着地はいりません。
理由は着地までしようとすると意識的に跳んですぐ着地となるため、思いっきり踏み切れないからです。
このとききちんと浮けていますか?
万一浮けていなかった場合。
それは走り幅跳び以前の問題なのでハイスキップやバウンディングでまずはきちんとジャンプできるようにしましょう。
浮けていたら問題ありません。
次に移りましょう。
次は助走距離を中助走に伸ばして同じことを繰り返し、全助走-4歩、全助走まで行います。
ここで全てきちんと踏み切れ、浮けた場合。
能力的には問題ないので、試合時に着地を意識するあまり、練習では出来ていた踏み切りで浮くことが出来ていないことが原因です。
全助走に着地が入っても、踏み切り動作は崩さない練習が必要です。
短、中、全-4歩、全助走のどこかで浮くことができなくなった場合。
これはスピードが上がるにつれて、そのスピードを20度の角度で放り出すだけのパワーがないことが原因です。
脚力を鍛えましょう。[/topic]
具体的練習方法はこの下で解説しています。
高く跳ぶための練習方法
では最後に高く跳ぶための練習方法を、浮けない原因別にご紹介します。
脚力不足だった人用
脚力が足りないので、脚力を上げるトレーニングです。
目標は自分が浮けなかった助走距離できちんと踏み切れるようになることです。
もちろん助走距離が伸びるに従って必要なパワーが増えるので、難易度は上がります。
そのためのトレーニングはバウンディングとウエイトトレーニングです。
バウンディングは跳躍選手なら取り組んでいると思いますが、このケースはたいていきちんと跳ねられていません。
ケンケンとバウンディングの間のなんちゃってバウンディングをやっている場合が多いので、まずはバウンディングをマスターしましょう。
→【バウンディングが上手くできない場合はこちら】
それからウエイトトレーニングで脚力、瞬発力を鍛えるのも有効です。
踏切時に必要になる筋力はクリーン、バック&フロントランジ、ステップアップスで鍛えられるので取り組みましょう。
→【跳躍選手の必須ウエイトトレーニング】
全助走まで踏み切れている人用
着地がなければ全助走まできちんと浮かび上がれた方。
あなたに必要なのは試合でいつものパフォーマンスを発揮する力です。
いつでも練習通りの跳躍をする必要があります。
しかし練習で出来ていないことを本番でやるのは無理なので、まずは練習で中助走~全助走-4歩までを着地を入れてきちんと浮かび上がれるかの練習をしましょう。
これは慣れです。
まとめ
【今日のまとめ】
高く跳べない理由は「脚力がない」か「着地を意識して伸び上がれない」のどちらかなので、短助走から踏み切れる距離を伸ばしつつ、筋力を上げよう!
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