「子供にスポーツを習わせるのに、地域のスポーツ少年団とクラブチームどちらに通わせたらいいのだろう?」
自分の身近ではないスポーツの場合、初めてのチーム選びは特に困ると思います。
今回はそんなあなたのために、スポーツ少年団とクラブチームの特徴と、実際にあるスポーツ少年団への不満をご紹介しながら、どちらを選んだら良いのか解説していきたいと思います。
結論
その地域のスポーツ少年団が素晴らしい!というケースを除いて、クラブチームがオススメ!
ではここから本題に入ります。
スポーツ少年団とクラブチームは成り立ちからして別物
まずハッキリさせておかなくてはならないのは、そもそもスポ小とクラブチームは存在意義から異なります。公立かの話と同じスポ小とクラブチームの関係は、学校の私立公立の話とほぼ同じです。
スポーツ少年団の特徴
まずはスポーツ少年団の特徴について解説します。
そもそもスポーツ少年団を統括しているJSPOによりと、スポーツ少年団の目的は以下の3つと定められています。
- 一人でも多くの青少年にスポーツの歓びを提供する
- スポーツを通して青少年のこころとからだを育てる
- スポーツで人々をつなぎ、地域づくりに貢献する
参照:JSPO
つまり、スポ小の目的には1行も「そのスポーツが上手になること」も「試合で勝つこと」も書いていないわけです。
またスポ小自体が非営利団体ですので、積極的に競技能力を上げるための手段を取るわけでもないです。
なので基本的にはボランティアで成り立っています。
- パパコーチ
- ママのサポート
- コーチを呼んでいたとしても薄給orボランティア
なのでコーチはモチベーションが低いですし、パパコーチは指導力が足りないですし、ママさん達の負担も非常に大きいです。
この様にあくまで関係者全員のサポートによって成り立っているので家族総出でサポートをしなければならないということです。
実際に僕も土日に陸アカのレッスンを行っていて、二子玉川公園前を朝早くに大量の子供&親が自転車で横切っていき、夕方になって同じ数の自転車がクタクタになって帰って行くのを見ると、本当に大変そうだな~と思っています。
とは言え、JSPOが定めているスポーツ少年団の組織図的にはそれらも含めて、「みんなのスポーツ活動」ということを言っているのかなぁとも思います。
ただ、親自身が子供のスポーツを応援するのが好きで毎週見に行くのと、当番の義務で行かなければならないのとは、選択の自由があるかないかで全く意味も異なるなと思います。
レッスンに来ている保護者様からも「当番が大変で…」というのは稀に聞きます。
なのでこうした覚悟があり、周りとの人間関係も含めてその競技をさせたいという場合にはスポ小は良いのではないでしょうか?
クラブチームの特徴
続いてクラブチームですが、こちらは各法人が立ち上げている営利団体なので、目立ってなんぼ、成果出てなんぼです。
勝って目立てば生徒がたくさん来るので、会社として儲かることになります。
なのでそのチームによって目的は異なりますが、基本的には競技力の向上がメインです。
他に考えられる特徴としては
- とにかく強く
- 丁寧な指導
- 試合が多い
- 練習が多い
- 有名コーチ
などがあります。
ですがやはりメインは勝つことです。
なので、「どうしたら勝てるか」を真剣に考えているところも非常に多いと思います。
当然法人がやっているというだけでクラブチームになるので、安くて指導も適当な旧式のチームも星の数ほど存在すると思いますが、基本的には「勝つために」練習をしているというわけです。
また、親の役割に関しては求められないところがほとんどだと思います。
理由は営利団体なので、言ってしまえば子供と保護者は「お客様」だからですね。
ここまででスポーツ少年団とクラブチームの特徴を解説してきました。
ではよく耳にするスポーツ少年団への不満について、実際の事例を上げながら解説していきます。
スポ小に対するほとんどの不満は保護者と親の問題
陸上アカデミアのレッスンに来ている方で他の競技のスポーツ少年団に加入されてる方は皆無なので、実際の生の声が得られないのは残念ですが、今回この話題と取り上げるにあたってちょっとネットで調べてみました。
するとスポ小のコーチ、他の保護者に対する不満が出るわ出るわ…。
まあネットなので1度公開されたものはひたすら溜まっていくので仕方ないといえばそれまでですが、その中で丁度いい話題があったので今回取り上げたいと思います。
参考:https://www.sakaiku.jp/series/cat_1/2018/013500.html#
サッカーのスポーツ少年団への不満
小3娘のスポ小への不満であり、簡単にまとめると以下の様な内容でした(全文はこちら)。
- コーチの指導力がないという不満
- コーチの資質に対する不満
- 団としての統制がないという不満
- 弱いという不満
で、これに関してなのですが、クラブチームのコーチの立場から解説させていただきます。
1.コーチに指導力が無いという不満
まず第1にコーチに指導力がないという不満ですが、これはパパコーチ、コーチ含めですが、ほぼボランティアなので仕方ないです。
この質問者の方は、
- コーチが実力不足なのでもっとよいコーチを!
- コーチがもっと勉強して!
ということだと思いますが、どちらも不可能だからです。
理由はボランティアだから。
そもそもボランティア自体が、自分の無理のない範囲で行うものなのに、他人がそれ以上の努力を強制するのは筋違いです。
もしくはもっと高額の報酬を支払えばコーチのモチベーションが上がるorもっと良いコーチを雇えますが、それはスポ小の理念とは異なりますので却下です。
2.コーチの資質に関する不満
これも1同様ボランティアだからです。
スポ小のコーチは簡単な講習を受けることにより、なることができます。
極論、その種目が好きで時間があるというだけでコーチになれるわけです。
なので子供へのコーチングや、育成について詳しい必要はないですし、当人もそんなことが必要とすら思っていないケースが多いと思います。
また、大体が自分がその競技を行っていたからという理由でコーチを行っていると思いますが、自分ができるのと他人の教えられるのはまた別の能力です。これは別の記事にしたいと思います。
3.団として統率がないという不満
これは「挨拶をしない」「グラウンド整備をしない」「練習をダラダラやる」という点に対する不満のようですが、前2つに関しては最早家庭での教育では?と思いますし、練習をダラダラに関しても当然コーチの指導が悪い部分もありますが、練習をダラダラするような育て方しかしていない部分はあるのではないかと。
団員が活動を通じて歓びや楽しさを体験し、仲間との連帯や友情、協調性や創造性などを育み、良き社会人として成長してくれることを期待しています。
JSPOースポーツ少年団とは?
というスポーツ少年団の理念的に、技術の向上よりもこうした周りとの人間関係等を重視しているので、3を不満に思うのはまぁわかりますが、地域で子供を育てる環境の前に自宅できちんと教育すべきではないかと思うわけです。
4.弱いという不満
これはもう1言です。
強さを追求する場ではないからですね。
スポーツ少年団に質や強さを求めるのはお門違い
ここまで読んでいただいたあなたにはおわかりいただけたと思いますが、全てはスポーツ少年団に過度な期待を寄せている保護者に原因がある不満です。
コーチの指導力がない→それがスポ小です。
コーチの質が悪い→それがスポ小です
チームが弱い→そもそも強さを求めていないのがスポ小です。
というわけです。
これはキャンプに行って「スタッフが美味しく焼いてくれなかった!」と愚痴っているようなものです。
美味しいお肉が食べたいのであればステーキハウスに行きましょう。
なので基本的にスポ小の定義としては
「そのスポーツを通して人間的に成長してほしいよ」
ということで、スポーツはあくまでそのための道具、そして自分の子供が人間的に成長するための環境を他の関係者(コーチや他の父兄)に提供してもらっている以上、自分たちも他の子供を成長させるための環境づくりに参加しなきゃね(ボランティア)という道理です。
で、こういう話をすると、
[lnvoicer icon=”https://rikujou-ac.com/wp-content/uploads/2022/02/22472603-1.png” name=”反論がある人”]でも今は実力のあるコーチが指導していて力のあるスポ小も増えている
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