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陸上競技で足が速すぎる同級生がいる場合、現段階で勝とうとしてはいけない

※2023/10/01にサイト改修を行ったためデザイン等崩れている箇所がありますが、順次修正予定です。

「市内の同級生で100mが自分より3秒も速い人がいます…」
と悩んでいる中学1年生女子からの質問です。
目標を高く持つのは非常に良いことですが
最終目標と達成可能目標を分けて考えると、
よりよい結果が得られる
」というお話をします。

目次

本日の質問

内川コーチアイコン

こんにちは、
陸上アカデミアの内川です。

今日は他の学校に
めちゃめちゃ足が速い同級生がいるんですけど…
という質問に回答していきます。

あなた

同じ市内に中学1年生で
12秒で走る子がいるんですが、
どうすればいいでしょうか?

あなたのアイコン

今日はこの質問に回答していきます。

まとめると

  • 中1女子
  • 100mは部内選考会で落ちた(15″3
  • 4✕100mリレーには選ばれた
  • 市内に100mが12秒の子がいる

です。

ではここから回答していきます。

結論

【今日の結論】
中学生のうちに足が速すぎる子は
将来の伸びしろを
先取りしている可能性が非常に高いので
焦らずに、
自分は何年かけてそのレベルに到達するのかを考え、
そのための長期的な目標を立てよう!

ではなぜ「焦ってはいけないのか」を解説します。

動画版

書き起こし

(本記事は既にYou Tubeで回答した内容の書き起こしです。)

質問の紹介と背景説明

今日は頂いた質問に回答したいと思います。
質問の内容は「同級生にすごく速い子がいます」。
まあ同じ学校じゃないらしいんですけど、
「同じ地区の同級生にすごく速い子がいて
どうしましょう」って質問ですね。

これ LINE で届いていたので
そのままテキストで返してもよかったんですけれども、

  1. 回答が長くなりそう
  2. テキストでその方だけに回答してしまうともったいない

という2点から、
動画で撮ってからブログに転載する形をとります。

一人が相談してくれたということは、
同じような悩みを持っている方って
多分たくさんいるな
と思ったので
そうした方がこの動画見れるように。
それから僕がそうした質問を受けた時に、
そのままこの YouTube の動画を送れば良いように
ということで動画で回答するということにしました。

それでですね、これに関して結論からお話しすると、
高すぎる目標を立てない方がいい」ということです。

中1女子で12秒ってどれくらいか?

実はこの話別で記事にしているんですよ。
ただおそらく小学生用だったので、
中学生とか高校生か大学生に向けて
お話していこうと思います。

で、中学1年生の女の子からの話で、
同級生で100mを12秒台で走る子がいて速いです
ということです。
一般的に言うと中1で12秒が
どれくらい速いかっていうのが
いまいちピンとこない方もいるかと思うので、
男子の例を使います

男子はこないだ100mの日本記録が
9秒台になりましたよね?
それまでずっと10秒台だったわけで、
日本選手権の優勝とかも10″0とか1とか2ぐらいです。
つまり日本のトップが10″1とか10″2だったわけです。

で、女子のトップってどれくらいかって言うと
福島千里選手の11″21です。

というと男女のトップでだいたい
1秒ぐらい差があるって事ですね?
中1の女の子で12秒って言うと、
男子に直すと中1の男の子で
11秒台で走るわけですよ。

中学男子の地区大会100m決勝とか見るとわかると思うんですが、
優勝者は中3で11秒台で走ったらで
その他にめちゃめちゃ速いわけですよ。
ちなみに全中の100mのエントリーリスト
(2人を除いて全員3年生)が
10″75~11″44です。
つまり全国大会レベルの実力なわけです。

男子やご両親にもわかりやすいように
男子の例を上げて話してきましたが、
ここで女子に話を戻しましょう。
全中女子の100mエントリーリストは
11″94~12″86です。

女子のほうが成長が早熟なので
中3~1までバラバラにいますが、
やはりほとんとは3年生です。
女子の最低エントリータイムが12″86ということは、
女子は12秒で走れば
ほぼ全国出れるタイムということです。

ということは中1の時点で12秒というのは、
全国大会に出るだけではなくて
戦えるレベルの走力ということです。

→ 関連記事:陸上競技の基礎知識

全中に出ても将来安泰とは限らない実例

でちょっと話は変わりますが、
僕にも現役陸上選手(大学の同期)のコーチしてるんですけど、
僕がメインで筋トレとかメンタルとか栄養学とかを教えていて、
走りを教えるコーチは別でもう1人いるんですけど、
そいつは僕の大学の一個下の後輩です。
彼自身が全中に出ていて
ただ惜しいことにその彼は
中学時代の記録が自己ベストなんですよ。

他の速い子とか色々見てると、
結構小学生の全国大会であるジュニアオリンピック
→全中→インターハイ→全日本インカレ→日本選手権で
ずっとで活躍した人ってほぼいないんですね。
必ずどこかで潰れてしまったりするんですよ。

1回日本一になるのは簡単じゃないですけど可能でも、
その日本のトップを2年3年5年10年と続けていくのが
とても大変ってことなんですね。

で、中学校ってさらにまだ身長とか伸びるじゃないですか?
つまり育ち盛りですよね?

そこで他の子達よりも早く成長してしまうと、
その後の伸びしろが少し少なくなってしまう可能性もある。と。
もちろんそのまま伸びる人もいますよ?
いますけど、止まってしまう可能性も非常にあると。
実際うちのコーチみたいに
中学時代がベストみたいなことになってしまう。

→ 関連記事:走り幅跳びのコツ

なぜ途中で勝てなくなってしまうのか?

ではなぜこうしたことが起きてしまうのでしょうか?

理由は勝てたのは先に成長したせいもある
ということを認識できていないからです。
ただ日本一とか全国大会出場とかなってしまうと、
少なからず舞い上がりますよね?
自分のやり方が正しいんだ!」ってなってしまって、
あまり他の人の言うこと、
コーチの言うこと聞き入れられなくなってしまう。

ただ、自分は他の子が高校3年かけて成長する部分を
先取りして成長してしまっただけなので、
他の子が高校で順調に伸びたときには、
凄いプレッシャーを感じてしまったりするわけです。
なので自分がこのあと伸びていく側であれば、
そんなに焦らなくてよいとは思います。

例えば将来自分の力で12秒まで到達するとしましょう。
しかし今は中1で15秒かもしれない。
するとこのあと1年に1秒ずつタイムが縮むかもしれませんよね?
そうすると3年とか5年後にそのタイムが出るはずです。

なので今3年5年先のタイムを
先取りすることは不可能です。
この夏頑張ったところで、
それは無理な訳ですよ。

何年もかかるもの
物理的に無理なものは焦ってもしょうがないので、
まず自分の人生の最終目標はどれくらいだ。と決めます。
とすると中学卒業までにはどれくらい出さないといけない。
ということは中2では14秒前半で走らないといけない。
そうすると中1の今年中には
14秒台で走らないといけないな。
という多段階目標が立てられるわけです。

大きな目標も結局は
細かな目標の積み重ねなので、
逆算思考で目標を立てればいいと思います。

それを全部無視していきなり
「あの子が速いから私も12秒で走る!」は
無理ですよね?
物理的に無理なので
タイムマシーンがなければ実現不可能な目標を立てることは
やめましょう。

それは中学生が、
来年東大入りたい!」というようなもんです。

なので今日のまとめは
何年もかけてなきゃいけないような
遠すぎる目標を立てることは何の足しにもならない

でも、その子は目に入ってないものとして、
長期的にはそこ達成しますが、
まずは達成可能な短期目標を立てましょう」です。

まとめ

【今日のまとめ】
何年もかけてなきゃいけないような
遠すぎる目標を立てることは
何の足しにもならない
でも、
その子は目に入ってないものとして、
長期的にはそこ達成しますが、
まずは達成可能な短期目標を立てよう!

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